クリスマスの前に

⚠この記事はR-12程度の内容を含んでいるような気がします。自称それくらいの年齢の方はページを閉じてください。

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 ネット通販というものをほとんどしない。ずっと現金派だったが、最近クレジットカードを持った。これだけキャッシュレスといわれると、まあ持っておけば確かに便利だよな、と思い直した。ただ、お金に関して便利なのはちょっとなぁとも思う。だって、使っちゃうよ、このクリスマス前の時期はさぁ……。

 恋人はサンタクロースではなかったし、本当にサンタクロースではなかったので、サンタクロースってどこにいるんでしょうね(迷走)。「サンタさんなんていないんでしょ?」と仕掛けてくるうちの子は、サンタに"さん付け"していることに気が付いていない。まだまだかわいいものだ。わたしなんて、小学生のあいだは疑いもなく信じていた。なぜなら、姉が中学生になっても信じていたからだ。しあわせなアホ姉妹と思ってもらって構わない。ちなみに妹は早くに気が付いたから、かしこい。わたしが親になってしばらくしたある日、「あのまま信じ続けられたらどうしようかと思った」と母から述懐された。幸い、アホにも疑問が湧いたころ、正体を明かされた。

 サンタクロースはいるのいないの問題は、現在は大人になった子どもたちを含めた、子どもの問い掛けとして有名だと思う。どこかで読んだと思うのだが、出典先を忘れた話を書く。わたしがいちばん納得したサンタクロースの話を。

 サンタクロースはいる。サンタクロースはいるのだが、その大きな需要に対して数が少ない。何しろ世界にはたくさんの子どもがいる。現実的に考えて、すべての子どもたちに、プレゼントを配りきることはできない。そこで、サンタの意志を理解した親(など)が代理を務めている、という話。

 これはわたしが納得した話なので、各家庭で好きにすればいいと思うし、子どもたちが自由に想像してもらいたいところだ。そりに乗ってきたサンタが煙突から、なんて日本では難しい設定なので、大型トラック運転もできてセキュリティーをかいくぐるスパイみたいなサンタとか、通り抜けフープを使うドラえもんとかはサンタになれそうだなとか……(脱線)。

 疑いのまなざしを向けられながらも、まだこの話をしていないので、わたしは今年もサンタの意志を勝手に理解したとして、プレゼントを用意する。これをやってみると、サンタの苦労が少し分かる。プレゼントが枕元に置いてあるのを見つけただけで大喜びしていた子が、年々落ち着いていき、袋を持ち上げて中のものを想像して「これはお菓子だな」とか呟いたり。「あれー?このマーク、トイ⚪らスで見たことある」という親の凡ミスを小さな名探偵のように探し出されたり。近場で手に入れたものは、見たことないだろう包装紙に包み直したり。手紙は簡単な英文でごまかしたり。やっと寝たかと思ったらトイレに起きて、わたしがなぜか寝たフリをしたり。これはかなりのミッション・インポッシブルなのだ。毎回無事に終わると、トム・クルーズの気持ちはやはり分からない(分からない)。

 今年のプレゼントはこれから用意するのだが、そろそろ最後かなーとも思う。もう疑いは持たれてるし、今年までかなーと。サンタと呼び捨てにしたらかな。もし最後になったら。子どもがいつか親になるかどうかは分からないけれど、わたしがプレゼントを用意しては置いてきた理由を、サンタクロースはいる、という話をしてみたいとは思っている。そう、これから用意するんだけどさ。


*あとがき「クリスマスに…」

 今年のプレゼントはNikonのカメラにしました(頑丈なやつ)。袋を開けてそれを見た子はすぐに、わたしがサンタだと言ったので、認めました(犯人か…)。まあ朝ですから短めに、なぜわたしがプレゼントを置いてきたかの話をして、これからは相談してプレゼントを買おうと思っていることが、無事に承認されました(家庭内)。後から質問がつぎつぎと。「いつから?」「どこで買ったの?」「どこに隠してたの?」すべてに答えるのもつまらないので、いくつか答え、あとは「想像にお任せします」になりました(学校が待っている)。早朝、猫に踏まれて目が覚めてから、なかなか寝れなかったけど、これで来年からクリスマスは安眠のはずです。猫に踏まれなければ。メリークリスマス!

(わたしだけで毎年続けるのは難しかったこの"サンタクロース"という存在を、支えてくれたのは母や妹であり、その母から「今までお疲れさんでした」とメールが届いて、じわじわと泣けてくる朝です)

終終